ロングステイ・東南アジア編

スポンサーリンク

老後の住まい、ロングステイ・東南アジア編

リタイア後したら、あなたはどこで何をしていますか?

大半の人がそのまま住み慣れた場所に住み続けるのではないでしょうか?

世界は広く、私達が知らないことがいっぱいあります。ワクワクすることがいっぱいあります。

日本に閉じこもるのではなく、世界に飛び出してみませんか?

どこか興味のある場所があるのなら、実際に現地に足を運んで、自分の目で見て、肌で感じて、地元の人たちと交流してみませんか?

今まで想像もしなかった人生が待っていることでしょう。新しい出会い、発見があるはずです。まさに、世界が広がるはずです。

観光が目的の短期の旅行ではなく、自分の興味のある場所でロングステイするのはどうでしょう?

ずっと同じ場所に定住するわけでも、毎日のように移動しながら観光地を訪れるわけでもない。数週間から数ヶ月の一定期間を一箇所に落ち着き、現地の人達と触れ合い、のんびりするのです。

1ヶ所に長期滞在して、また日本に戻ってくるのもよし。世界各地を転々とロングステイしてくるものよし。いくつか気に入った場所が見つかったら、渡り鳥のように一年間を数箇所に数週間、または数ヶ月単位で季節のいい時期を選んでロングステイするのも楽しそうです。

現時点では私がロングステイしたい場所は、日本から近く、文化も近い、東南アジアと安全で夏の気候がいいヨーロッパ、そして日本国内の3つの地域です。

北アメリカ、南アメリカは気候と安全面で不安な点があるのでパス。アジアでも個人的に好きな東南アジアと台湾、香港あたりに焦点を当ててみようと思います。

東南アジア

日本から海外にロングステイ先を考えるのなら、東南アジアが文句なく一番のオススメ。東南アジアは距離、物価、食、国民性、気候などを考慮すると、時と地域を上手に選べばかなり快適な長期滞在が可能です。

ヨーロッパは清潔で、インフラが整っていて、治安も良く、東南アジアよりも住みやすい環境であることは確かです。しかし、アジア人である自分たちはあくまで、外部から来た人種の違う住人でしかありません。

その点、同じアジア人だと、まず民族的な差別のバリアーが無くなります。アジアでのロングステイは海外生活に慣れていない人にとっても、抵抗なく現地の生活に入って行けるはずです。

マレーシア

マレーシアはロングステイ滞在希望国で、人気第一に何年も連続で選ばれています。もちろん希望している数であって、実際に住んでいる人たちの評価が高いわけではありません。しかも、日本の年金で悠々自適に優雅なリタイア生活が送れるということを、メデイアが誇張していることで人気に拍車をかけているのでしょう。

マレーシアのリタイア生活が魅力的に映るのも無理はありません。

東南アジアの中でもシンガポールと同じく英語が日常生活で使えるのと、10年のリタイアメントビザが取得できるところが一番の魅力。もちろん、デメリットとしては一年中通して気温と湿度が高いという点も見逃してはいけません。理想だけが独り歩きすると、期待値が高くなって現実に失望することになります。

本当に大勢の人が希望しているだけの理由があるのだろうか?

マレーシアでロングステイを考えるのなら大都市のクアラルンプールよりも、南国の雰囲気があるペナン島が最適かと思います。

マレーシア(特にペナン島の場合)でロングステイ、リタイア先としてのメリットは:

  • 英語が通じる
  • 10年のリタイアメントビザが取得できる
  • 医療施設が充実している
  • 一年中を通して気温の差が少ない(高温多湿で、逆にデメリットとしてもとれる)
  • 物価が日本の四分の一(日本と同じ生活水準を望むなら、日本にいるのと同じ出費になるかも)
  • 日本人会がある
  • 決して綺麗とは言えないが、海がある
  • 種類が豊富なストリートフードがある(もちろん健康に良いのかは別として)
  • 格安航空で有名なエアアジアで気軽に安く旅行ができる
  • マレーシア、中国、インド文化が一度に体験できる
  • 世界中からリタイア者が集まるので、国際色が強い

きれいな海を求めるのならマレーシアよりも、タイの方に軍配が上がるだろうし、食に重点を置くのなら個人的はベトナムの方が気に入っています。しかし、タイとベトナムは英語が公用語ではないことや、マレーシアみたいに10年のリタイアメントビザを発行しているわけでもない。

そうなると、消去法でマレーシアがロングステイ滞在希望で第一位になるのも頷けます。

タイ

ロングステイ滞在希望国、人気第二に選ばれています。

その理由は:

  • 気候が温暖
  • タイ料理が美味しい
  • 海がキレイ
  • 物価が安い
  • マッサージが安く受けられる
  • 医療施設が充実している

見た目はロングステイをする条件が揃っているが、マレーシアと比べて劣る部分もあります。

例えば、言語。英語が通じると言っても観光する場合ならまだしも、住むとなると英語を話す人が多くありません。タイ語を話せないと地元の人たちと交流がしづらいでしょう。

滞在ビザもリタイアメント・ビザがあると言っても、マレーシアほどの長さではありません。もちろん、一年中通してずっとタイに滞在するわけではないので、数ヶ月のロングステイであるのなら特にビザに関しては心配することはありません。

それぞれに良さがあるので、気候と、気分によって行きたい場所を変えればいいだけの話です。例えば12月から3月にかけて、タイは乾期に入り、一年の中でも一番過ごしやすい時期になります。マレーシアのペナンでも、12月頃が比較過ごしやすい時期になるのこの間だけマレーシアに滞在し、その後はまたタイに戻ると言ったこともできます。

ベトナム

ベトナムは老後の移住先として、人気ではタイとマレーシアに劣ります。それもそのはず、医療が発達していないことと、長期滞在ビザが最長90日までという点を見ても、海外で生活をするにあたってとても大きな不安材料となります。

もっとも、旅行代理店に頼めば一旦出国しなくても更新はできるので、ロングステイする分には問題ありません。

他にも、都心部での交通量、大気汚染の問題、スリ、ひったくりなどの軽犯罪、医療施設が世界水準に達していないなどの発展途上国ならではの問題点も見逃せません

それでも、ベトナムに移住、ロングステイする人は大勢います。その理由は何と言っても物価が他の東南アジアの国々よりも安いこと。たくさんのバックパーカーがベトナムに来ると太ると言っていることからもわかるように、ベトナム料理はとても美味しく、日本人の口にとても合っています。

一度、家族をベトナムに連れて来たことがあります。

しかし、東京からホーチミン市についた初日からすでに日本に戻りたいと言っていました。その理由は、暑い、汚い、臭い、うるさい、ゴキブリがあっちこっちにいる、道路が埃っぽい。

子どもたちの言う通りです。

正直言って、私も住みたいとは思いません。しかし、それはホーチミンなどの大都市でのこと。ベトナムにはロングステイをするのにとても魅力的な街がいくつかあります。

個人的に目をつけているのがベトナムの中部、ダナン。ホーチミンやハノイと違って、町の規模が大きくなく、とてもきれいに整備されています。海沿いの街であることものんびり過ごすのに適しています。日本-ダナン間で直行便が飛んでいるのも大きなプラス要因。

他にも、ダナンの少し南に位置するホイアンという街。ここはダナンよりももっと小さな街ですが、世界中からリタイア者が集まっているほど人気の高い場所です。

ベトナムは私の生まれた国。中国人家庭に生まれたので、ベトナム人ではないし、ベトナム語も勉強中なので少ししか話せません。生まれてから5歳までしかいなかったので、ベトナムで過ごした記憶がほとんどありません。

しかし、この国に来ると不思議なことに昔からいたような錯覚にかられます。子供の頃から母親が作るベトナム料理を食べていたせいでしょうか。魚を発酵させたニュクマムの匂い、フルーツの王様・ドリアンの香りを嗅ぐとホッとするのです。

マイナスな点もありますが、場所、時期を選べばとてもエキサイティングなロングステイができることは間違いありません。

ベトナムでのロングステイのメリットは:

  • 物価がとにかく安い!
  • 食べ物がおいしい!
  • ダナン、ホイアン、ダラットなど、ホーチミンなどの大都市と違い、こじんまりしていて、気候、環境がとてもロングステイに向いている地域がある
  • 親日派である
  • ダナンだけではなく、ニャチャン、ヴンタオなどの海沿いにもリゾートが多い
  • 良くも悪くも、シンプルな生活スタイルが送れる

タクシー、お店、旅行代理店などでベトナム人は外国人を見ると、できるだけお金をぶん取ってやろうという考えを持っている人が多いのは確かです。しかし、ベトナム語を少しでも話せるようになり、地元の人たちと一旦仲良くなれば家に招いてくれ、質素な生活をしているにもかかわらず、精一杯のおもてなしをしてくれます。

また、何か困ったことがあれば快く助けてくれる人情のある人たちでもあります。

物価の安さ、海岸沿いのリゾートでのんびり、日本までの直行便が出ていることから、アジアでロングステイをする拠点としてベトナムのダナンが良いかなと思っています。

ラオス

ラオスは、ロングステイ先としてあまり馴染みのない国ですよね。確かに、インフラ、ロジスティックな面ではお隣のタイやマレーシアなどと比べると大分劣るし、食事も少し野暮ったいところがあります。

しかし、それがかえって素朴でいいと思う人もいるはずです。国民はとても仏教に信仰が厚く、人柄もとても穏やかで親切です。東南アジアを旅行した時、個人的な感想ですが、ラオスの人たちが一番温厚でフランドリーでした。ベトナムやタイと違って、そこまで商売っ気がなく、しつこく付きまとうこともなく、とても快適に旅行ができました。

特にオススメなのは、ユネスコの世界遺産にも選ばれたラオスの古都ルアンパバーン。こぢんまりとした街で、治安が良く、街並みが綺麗で、時間がゆっくり流れていく感じがし、のんびり過ごすには最適な街です。

カンボジア

アンコールワットのある街シアムリアップにしか滞在したことがないのですが、カンボジアにはあまりいい思い出がありません。旅行代理店から、トゥクトゥクのドライバー、物売り、チケット売り場まで、いろいろな場所でぼったくられました。ベトナムでもぼったくられましたが、カンボジアも負けていません。

カンボジアの人々の顔を見て思ったことは、ポルポトの大量虐殺という暗い過去があるためか、心にその傷跡があるのでしょう、ラオスに比べても人々の顔には笑顔があまり見られませんでした。

もちろん、私一人の個人的な体験だけでカンボジアが良くないとは言えません。カンボジアの楽園・シアヌークビルのように海沿いのリゾートで、ロングステイをするのに適している所もあります。

フィリピン

フィリピンと聞いて、貧しい国でインフラなどが整っていない、誘拐、強盗など治安が悪いというイメージがありましたが、セブ島などタイやマレーシアなどの中進国に劣らない地域もあります。求めるものによってはタイやマレーシアよりもロングステイをするのに適している部分もあります。

  • 観光ビザであれば、最長59日まで滞在可能。他にも50歳以上で取得可能のリタイアメント・ビザ、一年有効なロングステイ・ビザを発行していること。
  • 欧米と比べて半分、3分の1の費用で英語が学べるのも魅力です。英語を勉強したいのなら英語が公用語であるフィリピンがオススメ!
  • 7000以上の島からなるフィリピンはダイビングのメッカでも有名。ロングステイをするのにオススメな点、場所がいくつもあります。
  • 温暖な気候と物価の安さが魅力でリタイアするのにも適している。

フィリピンに限ったことではありませんが、国が広ければ地域によって住みやすい場所とそうではない場所があるので、自分のスタイルに合った地域を見つけてロングステイすれば良いでしょう。

例えば、多くのビーチリゾートやダイビングスポットへの中継地でもあり、学園都市としても有名なドゥマゲテ(Dumaguete)などがあります。他にも日本人にはあまり馴染みのない、あまり耳にしない地域がたくさんあります。英語が通じるという点もあると思いますが、フィリピンはリタイア先として欧米人にとても人気があります。

シンガポール

シンガポールと聞くと「アジアの金融大国、お金持ちの移住先」などが頭に浮かびます。

実際に物価は東南アジアの中でも高めですが、お金持ちだけしか暮らせないかと言えばそうでもありません。

食費は日本よりも安く抑えられます。あとは住居の問題を解決すれば言い訳ですが、まあ、そこが一番出費するとこでもありますけど。セキュリティがしっかりしている地域に住もうと思うと高くつくのは間違いないですからね。

それでも、東南アジアの中でも特に安全で、英語が通じ、食べ物も美味しく、清潔好きな点からも日本人とってロングステイするには手軽な国です。

個人的には冒険が好きなので、日本と似たような生活をするぐらいなら、わざわざ遠くに行ってまでロングステイしようとは思いませんが、日本の生活水準を維持しながら、異国情緒、南国気分を味わえるロングステイを望んでいるのならシンガポールは妥当な国でしょう。

東アジア

台湾

中国であって中国ではない台湾。なぞなぞクイズみたいですが、台湾も香港も同じ中華民族には違いありませんが、本土の中国人とは違います。かなり独断と偏見な意見かもしれませんが、中国にはロングステイするつもりはないが、台湾ならしたいと思っています。

その理由は、気候でも物価でもなく「人」です。

私自身がベトナム華人であるため、その違いはよくわかります。同じ民族なはずなのに、住む環境が違うとメンタリティも変わってきます。

おまけに、中国は反日感情があるのに対し、台湾はとても親日派です。お金儲けが目的で、サービス精神などの概念が欠如している中国とは違い、台湾では日本に似た文化を持っているため、お店で不快な思いをすることは少ないでしょう

食事も日本人好みの味付けで、ビックリするような味付けはありません。

台湾でのロングステイのメリットをあげると:

  • 物価も日本よりも安い
  • 距離も近く、アクセスしやすい
  • 夏はさすがに暑く、ロングステイするには適していませんが、日本の冬を脱出して数ヶ月滞在するには適している
  • 親日派が多い
  • 漢字表記なので日本人でも理解できること
  • 食が日本人の口に合う

カルチャーショックを感じることなく滞在できるので、ロングステイをしたいけど、どこから初めていいのか迷っているロングステイ初心者にとって、とてもオススメの地域です

香港

台湾と同じく中国であって中国ではない香港。99年間イギリス領であったため、同じ民族でありながら、中国本土の中国とは全く異なったメンタリティーを持っています。飲茶という文化を見てもわかるように、香港人の人たちはよく食べ、よく喋るという印象があります。

とても人懐っこいところがあり、私自身は国民性としては同じ中華民族の中なら香港人が一番付き合いやすいと思っています。

香港がロングステイ先として適しているのかどうは、何を求めるのかにもよります。

香港でロングステイ先としてのメリットは:

  • 世界都市であること
  • 日本から近いこと
  • 漢字表記なので日本人でも理解できること
  • 英語を話せる人が比較的多いこと
  • 九龍などの一部の地域は例外として、比較的治安がいい
  • のんびり過ごすというよりも、刺激的なロングステイが味わえる

先進国でありながら、中国独特な雑多な部分を両方持っている香港。、世界一おいしい中華料理を食べたいのなら、中国本土から一流のシェフが集まる香港がオススメです。数ヶ月の滞在はちょっとキツイと思うのなら、数週間のグルメ滞在で思う存分、中華料理を堪能するのもいいでしょう。

まとめ

ロングステイ先、リタイア先を選ぶ基準はどこの国民も大抵は一緒です。

  • 物価
  • 気候
  • 距離
  • 治安
  • 医療施設
  • リタイアメントビザ
  • 税制面での待遇

どれを第一優先するかはその人の経済状況と年齢、健康状態によります。

アメリカ人とカナダ人がリタイア先として、物価が安い南米を選ぶように、東南アジアが日本人に一番合っていると思います。距離が近いこと、同じアジア人であること、食がアジア料理であるため口に合うことが一番の決めてだと思います。

他にも、日本食が恋しくなれば日本食品が売られいるスーパーが大都市に行けば手に入る。いざとなったら日本語が通じる病院もある。

ロングステイ先としてやはり東南アジアが一番日本人には合っているなとつくづく思います。

スポンサーリンク