睡眠不足が解消し、熟睡できる方法

086945朝起きる時目覚めが悪く、眠い状態で家を出ることはないですか?

学校あるいは会社につくと頭がボーっとしている。毎日7時間寝ているのにもかかわらず、授業中、会議中に居眠りをしてしまう。日中に疲れたら仮眠をとるのは良しと聞いているので、実際に仮眠をとると、夜が寝れない。または朝方早く起きてしまう。

睡眠はちゃんととっているはずだと思っているのに、何かがおかしい。

実は、質の良い睡眠をとるにはただ眠れば良いというわけではありません。睡眠にある一定の時間が必要なのはもちろんですが、寝るまでのその一日の過ごし方がとても重要なのはあまり知られていません。

寝るまでの一日を、どのように過ごせば質の良い睡眠がとれ、次の日を元気に過ごせるための3つの習慣を見てみましょう。

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睡眠のメカニズム

質の良い睡眠をとるためにも睡眠のメカニズムを知っておく必要があります。特に睡眠に深く関わっている生体リズム(体が時間と共に一定の規則で刻まれているリズム)は次の3つ。簡単に説明します。

メラトニン

日の光や照明と強く関係している物質。光を感知すると減少し、夜になり暗くなると、急速に増加する性質を持っています。このメラトニンには睡眠を誘発する作用があります。暗くなると眠くなるのはこのためです。

睡眠―覚醒リズム

睡眠(眠る脳、大脳)と覚醒(眠らせる脳、脳幹)が持つ、脳の働きを維持する仕組み。脳幹にある眠らせる神経が働くと、大脳が眠ります。この大脳を眠らせる仕組みが活発になる時間帯は朝起きてから8時間後と22時間後と言われていますこのリズムは、大変もろく、簡単に崩れてしまう弱いリズムです。朝起きてから、光を浴びずに一日を始めるとこのリズムもつられて後ろにずれます。

深部体温リズム

体の内部の温度が変化するリズム。食事や運動をすると、体温は上がります。しかし、体を動かさなかったり、食事の回数を減らしたりしても、体温のリズムはなくならないことがわかっています。そのため、外的な要因がある、なしに関係なく独自の体温を刻んでいることがわかります。

深部体温は朝起きてから11時間後に最も高くなり、22時間後に最も低くなります。

他の2つのリズムが数日遅れても、深部体温リズムは関係なくそのまま24時間のリズムで動きます。そのため、3つのリズムのバランスが崩れます。

例:普段朝の6時に起きるとします。

1.睡眠―覚醒リズムによると14時(起床6時+8時間)と朝の4時(起床6時+22時間)に一番眠くなる。

2.もしここである日、3時間の寝坊をしたとすると、このリズムがずれて、眠くなる時間が17時(起床9時+8時間)と朝の7時(起床9時+22時間)になります。

3.深部体温リズムによると普段の起きる時間から11時間後の17時に最高体温になりますが、逆に眠くなって体温が下がります。

4.翌日は7時に眠くなるので、普段通りの6時に起きようと思っても起きれません。

この3つのリズムがそれぞれ影響しあっていることをきちんと理解していれば、リズムが多少ずれても大丈夫です。日中にするべきことを把握し、実行することで毎日、質の睡眠がとれるようになります。

これから3つのリズムを理解した上で朝、昼、夜に何をするべきか見てみましょう。

朝の5分

086946体内時計という言葉を耳にしたことがあると思います。人は、一日が24時間より長い体内時計を持っています。この体内時計の始まりは光を感知したときです。一般的には朝になりますよね。一日を過ごし、日が暮れて周りが暗くなってくると睡眠を誘発するメラトニンが分泌されます。

そのまま24時間が過ぎても体内時計は進みます。そして次の日になり、光を感知するとまた体内時計がリセットされ新しい一日の時間がスタートします。

この体内時計のおかげで、夜更かししたり、時差ボケがあったりしても光を感知することで、毎日元に戻そうとします。

朝起きてから、光を浴びてメラトニンの分泌をストップさせることができるかどうかで、その日一日に大きく影響してきます。

朝起きてから4時間以内に外を見る

体内時計が開始できる時間は朝起きてから4時間以内だと言われています。この時間内に外の光を浴びましょう。光を浴びるのに別に全身に光を当てるわけではありません。窓際でお茶をしてもよし、新聞を読んでもよし、日課となっている事をすればいいです。私は毎朝、起きたらまずは5分以上ストレッチングをしています。この時、必ず窓のそばでしています。

一般的に会社勤め、学生であれば毎朝家を出かける時に、外で光を浴びているはずなのでそれほど心配はいらないでしょう。まだ日が上がらない時間に家を出る場合は、時間を見つけてできれば太陽の光を浴びましょう。

問題は、肝心の朝がなかなか起きれない人もいます。この場合は、カーテンを開け、さらに部屋の照明もつけましょう。万が一、2度寝てしまっても、体内時計に光を届けることができます。とにかく光を届けることが大事。

5分間、光を浴びる

どれくらいの時間、光を浴びればいいのか?もちろん、長ければ長いほどメラトニンを減らすことができるので、良いに決まっています。しかし、5分ほどの短い時間でもメラトニンは減らすことができます。

メラトニンは日中に起きている時に減らせば減らすほど、暗くなった時にたくさん分泌されることがわかっています。

朝起きてからできるだけ外を見るなり、光をいっぱい浴びましょう。

昼の5分

sleepymanさて、朝起きてから光を浴び、眠気を吹っ飛ぶしてから一日を始めたあなた。絶好調の状態で朝を過ごし、このまま午後も乗り切ろうと思っているのに、午後になると授業中あるいは会議中に眠気が襲ってくることありませんか?昼ごはんをたくさん食べた時の方が眠くなるのかと思いきや、あまり関係してないみたいです。では、なぜ眠くなるのか?

これも実は睡眠―覚醒リズムが関係してきます。眠気とは、覚醒し続けて疲れた神経と体を回復しようとする脳の働きによるものです。この眠気は朝起きてから8時間後と22時間後に起こります。8時間後はだいたい食後の時間に当たるため、食後は眠くなると勘違いするわけです。私もその一人でした。

どうやって眠気を解消できるのか?

一番簡単な方法は「目を閉じる」ことです。眠くなったら、体を横にして仮眠をとるのがベストだと思います。しかし、学校や職場で仮眠をとるのはなかなか難しいですよね。そういう時は、椅子に座っている状態で目を閉じるだけでも眠気を減らすことができます。

では、どれくらいの時間、目を閉じるのがいいのか?実は長く閉じて入ればいいというわけではありません。30分以上だと夜に寝るのと同じ状態になり、夜に寝る時に逆に寝つきが悪くなります。ベストは10分から15分ですが、これでは学校や職場で座ったままするには、周りの目も気になるので、少し長く感じるかと思います。目を閉じるのは5分ぐらいがちょうどいい長さではないでしょうか?

いつ目を閉じるのがいいのか?

睡眠―覚醒リズムでは、朝起きてから8時間後に一回目の眠気が襲ってくると言いましたね。6時起きの人なら午後の2時になります。この時間は、覚醒の低下がピークを迎え、これから脳の働きが少しずつ活動し始めるころです。そんな時に目を閉じて、せっかくこれから高まろうとしているリズムを邪魔することになります。

このピークがくる前、つまり眠くなる前に先に目を閉じることで、仮眠をし終えた時に睡眠―覚醒リズムに沿って、脳の働きが高いまま維持できるのです。ここの例だと、朝6時起床なら6時間後の、昼ごはん前の正午に目を閉じるのがベストです。

夜の5分

womancantsleep夕方になって一日の疲れがたまり、眠くなりませんか?ここでもし、仮眠をとってしまった場合どうなるか?夕方の居眠りで夜の睡眠が浅くなり、朝起きても疲れがとれてなく、次の夕方また眠くなるという悪循環ができあがってしまいます。

疲れたら仮眠をとって体を休める事をオススメしましたが、ここでは深部体温を使って、夕方の眠気が減り、夜の睡眠でしっかり疲れがとれるようにする方法を見てみようと思います。

深部体温とは?

深部体温とは体の深部の体温で、直腸で計ります。でも、その特徴は?

  • 深部体温は外の気温に関係なく一定に保たれている。
  • そのリズムは朝起きてからから夕方にあたる11時間後に最も高くなり、明け方にあたる22時間後に最も低くなる。
  • 深部体温の特徴は高くなればなるほど、体がよく動くようになり、下がれば下がるほど、眠くなる。
  • 深部体温リズムは睡眠―覚醒リズムに比べて、ずれにくいリズム。その代わり、何週間に渡って夜更かしをすると、徐々にリズムが後ろにずれてしまう。いったんずれたリズムはなかなか元に戻らない。

健康な人なら夕方に体温がピークに達し、眠りにつく夜の時間帯には体温が下りしっかり眠れます。

しかしながら、体温のリズムが後ろにずれてしまうとどうなるか?体温が最も高く、眠りにくい時間帯にベッドに入っても、寝つきが悪くなります。

そうならないためにも、このずれにくい深部体温のリズムを利用して、一日の中で一番体温が上がるべき時間帯に強引に体温を上げましょう。そうすれば体温のリズムが後ろにずれることなく、一定の時間帯に保つことができます。

体温を上げる

strecingwomanではどうやって夕方の時間帯に体温を上げればいいのか?それは、筋肉を使えばいいだけのことです。ジョギング、フィットネス、何かしらの運動をしている人は夕方の時間帯にすることで、深部体温のリズムを活かす事ができます。私も比較的早く帰宅できるので、夕方に体幹トレーニングをします。そのおかげで、夜はベッドに入ればすぐに眠りにつきます。不眠で苦しんだことありません。

もっともこの時間は一般的にまだ仕事中で、なかなかできませんね。そんな時は、デスクワークの場合なら椅子に座ったまま背筋をピンと伸ばしてみましょう。意識して肩甲骨を下に下げることと、肛門をしっかり締めること。この2点に注意して、この姿勢を5分ほど維持してください。もちろん、呼吸はゆっく行ってください。たったのこれだけで体温は上がります。

もし夕方に体温を上げるタイミングを逃した場合は、寝る一時間前に軽くストレッチなどの軽い運動、または入浴で体を温めるといいでしょう。気をつけなければいけないのは、あまり激しい運動をすると脳を覚醒させてしまうので避けましょう。また、入浴の時も熱すぎるお風呂に入る場合は体温が下がるのに時間がかかるので2時間前にしておきましょう。

このように寝る前の1,2時間前に体温を少し上げることで、逆にその反動でもっと深く下げる事ができます。これで、体温が下がり、寝つきが良くなります。

まとめ

質の良い睡眠がとれるようになるにはすることは3つ。

朝、起きてから光を浴びること。

昼、起床から6時間後に目を5分閉じること。

夜、起床から11時間後に座ったままの背筋運動、あるいは筋肉を使って体温を上げること。

これらの3つのことを実行するだけで、しっかり夜寝れることができ、次の日には疲れがとれ、元気に一日が始められます。

皆さんも早速始めましょう!

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