腰痛の治し方と予防方法、歳をとっても腰痛に悩まされないようにするには?

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健康寿命を延ばす上で、歳をとったときに欠かせないのは体力ですが、特に足腰は大事です。

考えてみてください。もし自分がこれから定年を迎え、残りの人生をエンジョイしようと思うときに膝の痛み、腰痛などがおきて、老後生活がつまらないものになってしまったら。ケガしやすく、下手したら転んでそのまま寝たきりにならないとも言い切れません。

厚生労働省の統計によると、65歳以上になると5人に1人は腰痛に悩まされています。もちろん若いうちで腰痛で悩んでいる人たちもいるでしょう。

実は私自身もその一人です。30歳前半ですでに腰痛が慢性化し苦しんでいました。「背骨が少し曲がっている事が原因で、椎間板がすり減り、神経を圧迫している。ほっといたら後十数年もすれば、椎間板がなくなり骨が神経を圧迫する可能性が高いですよ。」と医者に言われました。

「神経圧迫で下半身麻痺って事になったらヤバイ!」と思い、これ以上悪化させないためにはどうすればいいのか、アドバイスを専門家からも受け、自分でもいろいろ調べました。今では腰周りの筋力をつけたり、腰に負担がかからない動きをするようにしたり、日常生活を見直したおかげで腰痛は解消されました

もしあなたが腰痛で悩んでいるのなら、あるいは今は大丈夫でも腰痛の予防のために、歳をとっても腰痛で苦しみたくないと思っているのなら、腰痛の予防方を知っておくといいでしょう。

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腰痛のメカニズム

backbone腰痛の原因が特定できるものとできないものに大きく2つに分けることができます。

原因が特定できるもの

この場合は病院で治療を受ける必要があります。

  • 腰椎椎間板ヘルニア
  • 骨粗しょう症

原因が特定しにくいもの

  • 非日常的な動き、突然な動きで靭帯を伸ばし、背筋の炎症を引き起こした場合。
  • 柔軟性がなくなり、靭帯が切れて、背膜の炎症をおこす場合。
  • 筋力の衰えで、上半身が支えられなくなり、椎間板を傷めた場合。ヘルニアの原因になる。

普段とらないような動き、急な動きなどで背骨の周りの筋肉、靭帯、椎間板などを傷めることが原因でおきる突発性の腰痛

腹筋や背筋の衰えや骨盤、腰周りの柔軟性がなくなる事が原因でおきる慢性の腰痛

原因が特定しにくいと言っているのは、どの部分がどのように傷めているのかわかりづらいという意味ですが、結局のところ腹筋、背筋の強化、ストレッチで柔軟にしておけば解決できそうな気がしませんか?

腰痛を引き起こす行動

carry_heavy日常生活でちょっとした行動が腰痛を引き起こします。普段しないような動きをとったとき、あるいは腰に長時間負担をかけたとき、どれも腰を酷使した場合におきる腰痛です。

  • 重い物を持ち上げたとき。
  • 体をひねったり、曲げたり、起き上がったとき。
  • 無理な体勢、動作をとったとき。
  • 長い時間座っていたり、立っていたり、同じ姿勢でいたとき。
  • 短期間で体重が増えて、体を支える筋肉、靭帯、関節に負担をかけたとき。
  • 無理な姿勢での腹筋や背筋運動。
  • 休みをとらずに疲れを蓄積したとき。

これらの行動は注意すればどれも回避できるものばかりです。毎日の生活の中で、以上のような場面に出くわした場合、どのような対処方法をとればいいのかがわかれば、腰痛を引き起こさなくて済みます。

腰痛の慢性化を予防

日常生活の中で、特に無理をしているわけでもないのに、腰の痛みを感じる場合もあります。例えば同じ姿勢で座っていたり、立っていたりしていると腰に痛みを感じたり、ふくらはぎに痺れを感じ始めたら危険信号。

重労働などの仕事上やむ負えなく腰に負担をかけている人たちは、疲労が長年蓄積しています。若いうちは感じなくても、50歳以上になると、今まで負担をかけて続けてきた腰が悲鳴をあげ始めます。

こう言った場合は慢性化する恐れがあるので、対策を打たないといけません。

大まかに分けると、今の時点で日常生活の中でできることは以下の4つ。

  1. 普段の行動で、腰に負担をかけないよう心がける、いたわること。
  2. 腰周りの筋肉をつけ体を支えること。
  3. ストレッチで腰周りを柔軟にしておく。
  4. 休息をとり、疲れをためないこと。

私自身が30歳前半で、慢性の腰痛に悩まされた頃からしていることがあります。日常生活で腰に負担をかけないように心がけること。その他にも毎日腹筋、背筋を鍛え、朝晩2回のストレッチ、腰の疲れを感じたらその場でもすぐにストレッチをし、腰周りの筋肉をほぐすことです。

30歳前半の頃は30分も歩くと腰に痛みを感じ、右側の腰の辺りからふくらはぎまで軽い痺れを感じていましたが、今では数時間歩いても問題ありません。

1.負担を軽くする

私たちは日常生活でさまざまな動きをとります。起きる、座る、立つ、歩く、物を持つなど。どれも何てことない日常の動きのように見えますが、実は動き方によっては腰に負担をかけています。そして疲れがたまると最終的に、だるさあるいは痛みを感じようになります。

意識して動き方を変えてみましょう、別に難しいことはありません。ちょっと動き方を変えるだけで、腰への負担が減るのが実感できると思います。

寝るとき

プリント人は毎日6~8時間寝ます。寝返りなどをうちますが、基本は同じ姿勢で寝ることになります。腰に負担をかけないようにするには、正しい姿勢で寝ること、正しい寝具を使うことが必要となります。

  • 布団:程よい硬さのマットや布団を選ぶ。寝たときに背中が5~10cm沈むぐらいの硬さだと、背中は沈まず、ちょうど腰だけが沈む感じがベスト。やわらか過ぎると寝返りを打つとき、体が無理をします。逆に硬すぎると腰とマットの間に隙間ができて、背骨が正しいカーブにならずに負担をかけます。
  • 枕:枕は5~7cmぐらいの高さ。高すぎると首に負担をかけます。また左右に動かせにくくなり、無理に動かそうとすると首や腰に負担をかけることにもなります。日本のそば殻枕をオススメします。やわらかくなく、ちょうどいい硬さで、重宝しています。
  • 姿勢:脚の下にもう1つの枕を置き、脚をのせます。脚はピンと伸ばさずに、軽く膝を曲げましょう。こうすると背骨がSの字に曲がり、一番負担をかけない姿勢となります。

目が覚めたらストレッチ

strech目が覚めて、布団またはベッドから起き上がるとき、いきなり起き上がりますか?

お年寄りの方は特に起き上がるときは注意しましょう、筋肉がまだ目覚めてない状態で急に起き上がると転倒する原因になります。

まずは目が覚めたら最初にすることは、布団の中でストレッチをすることです。寝ている間に硬くなった筋肉をほぐすことから始めましょう。

私が毎朝しているストレッチです。2~3分ぐらいしかかかりません。試してください、きっと目覚めも良くなるでしょう。

  • 腰を丸めながら両膝を抱える。腰からおしりまでの筋肉をほぐします。

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  • 寝ている状態で両膝を曲げ、たとえば右足を左脚の膝にのせます。その間に空間ができるので右手をその空間に入れ、左手は左膝の左側から、両手で左膝を体のほうに少しひっぱってあげます。この姿勢をキープしてください。腰の付け根からおしりまでの筋肉が伸びるのが感じますか。気持ちよく感じるはずです。

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  • 寝ている状態で両足を上に伸ばし、片脚のつま先をもう片脚のかかとにあて、上に押してください。ふくらはぎからおしりまでの筋肉が伸びるのが感じるはずです。この姿勢をしばらくキープしてください。

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  • 両手を横に広げた状態で、片脚を上にあげたら反対側に倒します。片手で倒した脚を軽く押さえてください。おしりの筋肉を伸ばしてくれます。

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起き上がり方

布団からどうやって起き上がりますか?そのまま前にまっすぐ起き上がると腰に負担がかかります。何てことないように見えますが、毎日している動きが腰に負担をかけていると、それが蓄積されいずれ痛みを感じる原因となります。

これは別に布団やベッドから起き上がることに限ったことではありません。床に横わった状態から起き上がるときは体を横向きにし、腕を床について上体を起こしてください。ベッドからだったら脚から床につけて立ち上がります。

荷物の持ち方

手荷物、ハンドバッグを持つ場合はなるべく軽いものにしましょう。重たくなるようなら、リュックにしましょう。リュックでも重たくなるようなら、腰で支えられるように、腰に縛れるようなリュックにしましょう。

ショルダーバッグは体を傾けて持つことが多いので、体がゆがんでいきます。余りオススメできません。

  • 荷物を持つとき、大抵の人は利き手で荷物を持つ人が多いでしょう。そうすると常に片側で持つことなり、体がゆがんでいきます。順番に反対側の手で持つようにしましょう。
  • もし荷物が2つ以上ある場合は、左右に同じ重さだけの荷物に分け、両手で持つようにしましょう。天秤と同じで重さがつりあうことで、体が傾きません。
  • 地面に置いてある荷物を持つとき、体を前かがみにして持ち上げると腰に負担をかけます。腰の力を使って持ち上げるのはなく、膝を曲げて持ち上げましょう。この時片手を膝について持ち上げると、もっと腰の負担を減らす事ができます。

座り方

sitcorrectly立っていると疲れて座りたくなりますよね、でも実は座っている方が腰に負担をかけるのです。しかし仕事、勉強をするときは座ってします。一日何時間も座っています。ちゃんとして姿勢で座る事で腰への負担を軽くすることができます。

注意すること:

  • 背筋をまっすぐに伸ばす。
  • 背もたれと腰の間にクッションを挟んで隙間を埋めるのもいいでしょう。
  • 足の裏は床につける膝の位置は股関節よりも高くする。
  • ずっと座りっぱなしではなく、時々立って体を伸ばす。
  • 立ち上がるときは両腕で机についてゆっくり立ち上がる。

家にいる場合は腰が疲れたと思ったら、横になって休ませましょう。

歩き方

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毎日歩いていますが、歩き方が正しいかどうかなんて意識していますか?ハイヒールを履いている女性を見ると、腰どころか、脚全体に負担をかけているのが想像つきます。履きやすい靴、腰に負担をかけない靴を選び、正しい姿勢と正しい歩き方すれば腰への負担が減ります

  • 立ちの基本の姿勢は、頭のてっぺんから上に持ち上げる感じ。
  • この姿勢で少し広めの歩幅で歩く。軽やかに歩くことで地面につくときの衝撃を減らす。
  • 歩き方は踵から地面に着け、親指の付け根を着地させる。
  • 靴は底が滑りにくいこと、土踏まずが少し盛り上がっていること、かかとの高さが1~3cmまでのものを選んでください。

身支度、その他の動き

日常生活のいろいろな場面で、しらずのうちに腰に負担をかけているものもあります。自分も普段は余り意識していませんが、言われてみると「なるほど」かなと思います。

例えば:

  • 洗面所で両膝を伸ばして立っている状態から前かがみにすると、普通に立っている状態に比べて1.5倍も負担が腰にかかります。膝を曲げて膝頭を洗面台に押し付けるような感じで立つと、負担が減ります。
  • ズボンや靴下、靴を立ってままはくとき。片脚で立つので腰に負担がかかります。いすに座ってゆっくりはきましょう。
  • しゃがんだり、かがんだりしてから立ち上がるとき、片手を方膝について体を支えながらかがむようにすれば、腰にかかる負担が減ります。

それ以外の場面でも何か作業をするとき、これは腰が疲れるなと思ったら、腰への負担を減らすように一工夫する習慣をつけましょう。

2.腰の周りの筋力をつける

frontplunk腰痛の最も有効な予防方法は腹筋、背筋を鍛えること。特に骨の側についているインナーマッスルを鍛えることで、背骨をしっかり支えられます。自分が腰痛で苦しんでいたとき、専門家にもらったアドバイスもやはり、腰周りの筋力をつけることでした。しかも毎日とのこと。疲れている日は回数や負荷を減らしますが、基本は毎日しています。

一時期毎日ではなく、数日おきに試しにしてみたら、しばらくして腰に少しだるさを感じ始めました。また元通り毎日するようにしたら、不思議なことにだるさがとれました。

専門家の言っていることが正しい事だと身をもって証明した感じです。

腹筋、背筋を鍛える

腰周りの筋力を鍛えるには、体幹トレーニングをオススメします。腹筋だけではなく、体を支える体幹力をバランスよく鍛えるのに一番適しています

ただし、腰が痛いときは無理にすると余計に痛めるので、そのときは体を休めることに優先しましょう。あるいは少しだるいと感じた場合や、疲れを感じた場合は回数や負荷を減らしてもいいでしょう。

目標は一生続けられることです。詳しくはこちらを参考にしてください。

一生続けられる、一日10分で体幹トレーニングを中心に引き締まった体を作る方法

スポーツ

筋力トレーニングは正直楽しいものでありません。理想は好きな運動をすることで筋力も同時に鍛えるのが望ましいでしょう。体幹トレーニング以外にも、自分の好きなスポーツをすることが生涯を通じて体を動かすコツではないでしょうか?

3.ストレッチで柔軟にする

streching_woman専門家にもらったもう1つのアドバイスで、毎日しているのはストレッチです。柔軟性がなくなることが腰を痛める原因の1つ。ずっと座って仕事、勉強をしたり、朝起きた後は同じ姿勢でいると腰の周りにだるさ、疲れを感じます。

ストレッチは筋肉を伸ばし、骨盤を矯正することで疲れを解消してくれます。ストレッチの目的は筋肉を伸ばし、ほぐすことです。そうすることで血液の循環が良くなります。

間違っても強すぎるストレッチは逆効果。筋肉を無理に伸ばそうとすると、逆に縮もうとします。あるいは腰が痛くなり始めた直後は炎症が原因の場合があるので、逆に余計に悪化させます。安静にし、少し回復したら再開しましょう。

一日を通していろいろな場面で用途に合ったストレッチをしましょう。

  • 目が覚めて布団の上でするストレッチ。
  • 朝、床でする5分程のストレッチ。
  • 日中、腰が疲れたその場でできるストレッチ。
  • 筋力トレーニング前と後のストレッチ。

ストレッチついて詳しくはこちらを参考にしてください。

肩こり、腰痛を治すストレッチを覚えて、歳をとっても若々しく見られるには?

腰を痛める、やってはいけないこと

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強すぎるマッサージ

腰を痛めた場合、痛みをやわらげるのにマッサージはとても有効です。しかし力を入れすぎたり、患部を直接押したり、長い時間かけて行うと、筋肉や患部の周りの膜を痛めることになります。痛みの出始めは軽くマッサージをするか、ツボを押すかのどちらかが適しています。

熱いお風呂にはいる

痛みが出始めた頃はその痛みが炎症が原因の場合、熱いお風呂に入ったり、長時間入ったりすると余計に悪化させてしまうので避けたほうがいいでしょう。お風呂の入るのではなく、ぬるま湯でシャワーを浴びる程度がいいでしょう。

やわらかい布団で寝る

布団がやわらかいと腰が沈みます。寝返りをうとうとしても体が思うように動かせません。無理に動かそうとすると、変に腰をひねったりして痛める原因になります。

硬い布団も逆に良くない。背中と接している部分が硬いと筋肉は常に緊張しっぱなしです。これでは休ませるはずが逆に筋肉を疲れさせます。

理想は硬くなく、柔らかくなく、仰向けになったとき背骨がほぼ一直線、ちゃんとしたS字カーブを描いていることがいいでしょう。筋肉もその状態で休まります。朝起きたときも疲れがとれるはずです。

無理なストレッチ

力任せにするストレッチは逆に筋肉を縮ませようします。これでは本末転倒。ストレッチは筋肉を伸ばすのが目的なので、気持ちが良いと思うくらいの力で伸ばすのがいいでしょう。

また痛みがあるときなどは炎症が原因の場合もあるので、ストレッチは控えておいた方がいいです。

ストレッチはゆっくりするのが基本。勢いつけたり、素早くしようとすると曲げるときの反対側の筋肉が伸びます。曲げるときも戻すときもゆっくりと同じ時間かけてしましょう。

まとめ

健康で長生きをするには体力は必要です。特に足腰が大事。腰は体を支える大事な部分。腰痛になったら、何もできません。普段の生活もままならない場合もあります。

そうならないように、少なくともここに書いてある生活習慣の改善と予防法を実践してみてください。腰痛で苦しんでいる人はきっと何かしら変化が見られるでしょう。今現在、腰痛がなくてもやって損はありません。むしろ今以上に疲れを感じなくなることでしょう。あるいは将来の自分が体を自由に動かせるようになるためにもオススメします

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