目次
昔から「風邪は万病のもと」と言われています。風邪をひくを英語で言うと「get cold」というくらいですから、体が冷えることが風邪をひくのと同じ事だとわかると思います。体を冷やすと風邪をひくだけではなく、体温が下がると免疫力が下がるため、さまざまな病気にもかかります。
簡単に言えば、病気にかからないようにするには体温を下げないように注意すればいいだけの話。むしろ、体を温めることができれば、免疫力も上がり、体内に入ってくる病原菌、ウィルスなどを退治してくれます。
しかし、普段の何気ない行動のせいで、実は知らないうちに体を冷やしていないだろうか?
体を温める前に、体を冷やす原因が何か、普段の生活の中でどのような行動が体を冷やしているのか知ることが先決です。
それから、どのような生活スタイルに改善すれば体温を上げることができるのかを知り、積極的に日常生活に取り入れましょう。
冷えの原因を避ける事と、体温をあげる生活スタイルへの改善のこの2つの行動が習慣化されれば体は常にポカポカし、その結果、免疫力が上がり、病気にかかりにくくなります。
免疫力が低下する理由は他にもありますが、ここでは体温に焦点を当ててみます。
体を冷やす原因
筋肉不足
筋肉の運動量が少ないと熱を発しないので、体温は上がりません。体全体の筋肉量の7割は下半身にあります。できるだけ脚を使った運動をし、筋肉をつけましょう。
普段から機会があれば歩く習慣をつけましょう。エレベーターやエスカレーターの代わりに階段を使う。例えば、少しそこまで行くのに車やバスで行くのではなく、歩く!
ささいなことですが習慣づけることが大事です。最近の人たちは、楽な方に流されてしまう傾向があります。怠けずに少し体を動かしましょう。
冷房の効き過ぎ
夏になると蒸し暑くなり、冷房をつけないと不快を感じるため、どうしても冷房をつけたくなります。あるいはどこにいっても、夏の間は、スーパー、デパート、乗り物の中はどこも冷房が効いています。夏場はただでさえ、アリスクリーム、ビール、冷や麦など冷たい食べ物を多くとりがちです。そのうえ、冷房でさらに体を冷やしているので体温は下がって当然です。
おまけに建物の中は寒いが、一歩外に出ると逆に暑すぎ。温度差の激しい所を行き来すると風邪をひきやすくなります。冷房の温度を少し上げるか冷房の効いた場所に長くいないようにしましょう。
ストレスで血行を悪くしている
文明が発達したこの世の中は、昔にはあまりなかったストレスの要因がたくさんあります。ストレスを感じる場面があっちこっちにあると思います。ストレスを感じると緊張のホルモンであるアドレナリンなどが分泌され、血管が収縮して血行が悪くなります。そうなると体温が下がります。
また逆に何もせずにストレスを全く感じない生活をすると、今度は脳が刺激されないため脳の血流が悪くなります。過度のストレスはもちろん避けた方がいいが、全くストレスを感じないのも問題です。ほどほどのストレスがあった方がいいのでしょう。ストレスと上手に付き合う方法はこちら、「心のケア、ストレス解消方」を参考にしてください。
食べ過ぎ
食べた物は胃腸で消化されます。食べ過ぎると、胃腸の方に血液が集中し筋肉や脳に運ばれる血液の量が減ります。血液の中には栄養、酸素、白血球免疫物質など含まれていて、もし血液の送られる量が減った場所があるとそこの部分に栄養が運ばれないため、病気が発生しやすくなります。
逆に血液が十分に運ばれれば、病気も治りやすくなります。食べ過ぎで胃腸に血液が集まり、体の中で産熱量が多い部分の脳、心臓、筋肉に運ばれる量が減ると、体温が下がります。そうすると免疫力も下がり余計に病気になりやすくなります。少食あるいは腹八分目が健康にいいとよく言ったものです。
体を冷やす食べ物
簡単に言えば、氷、アイスクリーム、よく冷えた飲み物全般。冷たいものをとれば体が冷えて当然。他にも飲み物の種類や、食べ物の種類にも体が冷える陰性食品などがありますが、どの食品が陰性食品で、どの食品が体を温める陽性食品か気にしていたら疲れて食べる楽しみが半減します。
果物は生で食べることが多いし、野菜も生で食べることがあります。これらの中でも体を冷やすものがあると言われていますが、それよりも生で食べることで酵素が多くとれるというメリットがあります。冷たい物を避ければ、特に気にせずにどの野菜、果物を食べてもいいと思います。
解熱剤
外からウィルスなどが体内に入ってくると、人の体は外敵を攻撃できるようにするため体温を上げます。体温が高いと免疫力も上がるためです。しかし、熱が出て苦しいからといって、ここですぐに解熱剤を使うと体温が下がり、結果的に免疫力も下がることに。
せっかく外敵と闘っているのに、体温を下げることで免疫細胞の量が減り、風邪が治るどころかウィルスが繁殖します。熱がでるのは体が頑張っている証拠。
もっとも、高熱で頭がふらふらして食事を摂る元気すらない時は仕方がありませんが。解熱剤を飲み、一時的に熱が下がっている間に食事をとる。効き目が切れれば熱はまた上がります。そしたら、そのままにしておきましょう。かなりの高熱の場合は逆に脳がやられてしまうので、やむ負えない場合は飲んだ方がいいと思います。
体を温める方法
体を冷やせば風邪をひく、体を積極的に温めれば免疫力を維持することができる事はもう書きました。あまり難しい方法、あるいは細かいことを決めて実行しようとしても長続きしません。それでは意味がないので、いつでもどこでも簡単にできる方法を決めて実行することをオススメします。歳をとってもできるぐらいにシンプルで苦にならない内容が長続きできるコツです。
下半身中心の運動
人の体温の40%以上は筋肉から発生しています。運動不足になると筋肉量も減り、体温を十分に上げることができません。時間がないことをいい理由に怠けていると、歳をとればとるほど億劫になってきます。やるぞと決めたら、自分の興味のある運動を見つけて始めましょう。
何も興味がないという人は最初はウォーキングから初めてはどうでしょうか?全身の筋肉の中でも下半身の筋肉が多く占めます。ウォーキングをはじめ、ジョギングなどの下半身を主に使った運動をすることにより、筋肉量も効率よく増やすことができます。
他にも積極的にスポーツ、フィットネス、特に有酸素運動を週に2、3回することをオススメします。大事なのは無理のない方法で、楽しく長く続けられることです。普段運動しなれてない人は軽い運動から始めてください。筋肉がつき始めて、負荷が足りないと思うようになってから、少し負荷を増やすか運動時間を増やすといいでしょう。
しかし、単調でつまらない運動は飽きてきますので、モチベーションも上がりません。やはり長い目で見たら、いやいやでするような運動ではなく時間があればしたくなる様な運動、スポーツを見つけくるのが理想でしょう。詳しくはこちらを「体質改善と体作り」を参考にしてください。
私の場合は毎日15分ほどですが体幹トレーニングをしています。腹筋、背筋、スクワットと足腰を中心に鍛えています。いつでもどこでもできるのが、体幹トレーニングのいいところ。運動量としては、軽く汗をかく程度。過度の運動はかえって体に負担をかけるので、ほどほどにしています。
体幹トレーニングは正直言って、楽しくはありません。でもそれは大好きなテニスを生涯続けられるためです。週に2回はテニスをしています。歳をとってもできるスポーツだと思っています。もちろんケガをしないことが条件ですけど。そのために足腰を鍛えてくれる体幹トレーニングが欠かせないのです。テニスを生涯続けられるためだと思えば、体幹トレーニングに対してもモチベーションがでます。
70、80歳になっても現役でテニスできることが目標です。そういう目標があるとやる気もでます。
体を温める飲み物、お湯、生姜茶
体を温める食事がありますが、これは体を冷やす食品、これは体を温める食品とあまり細かく分類すると疲れてきます。おまけに体を冷やすと言われている果物や野菜は抗酸化物質が豊富なものが多いため、個人的にはそれでも食べた方がメリットがあると考えています。
ここでは難しいことは考えずに、温かい飲み物を積極的に食べればいいと思います。例えば、スープやお鍋などです。唐辛子、生姜、にんにく、あるいは香辛料の効いた料理も体を温めてくれます。特に生姜は昔から西洋や中国では薬として使われていたぐらいです。体を芯から温め、血行をよくしてくれます。
水を飲む代わりにお湯を、コーヒーやお茶の代わりに生姜湯を飲むようにしましょう。生姜湯は生姜のすりおろしにお湯を注いで作った飲み物。一日に一杯といわず何杯でも飲んでください。
作り方はいたって簡単。
- 湯飲みに茶こしを置いておく。
- 親指大の生姜をおろし、茶こしにいれる。
- 上からお湯を注ぎ、よくかき混ぜる。
- 茶こしを湯飲みからはずす。
- お好みでハチミツあるいは黒砂糖を入れて飲む。このときハチミツを入れる場合は少し冷ましてから入れましょう。蜂蜜に入っている酵素が死んでしまうので。
私は冬場に風邪を引きかけると、この生姜湯にレモンを絞って飲みます。ビタミンC、ハチミツに入っている酵素、体を温めてくれる生姜。風邪薬なんか飲まなくてもこの生姜湯だけで十分です。
温かく着込む、腹巻をまいて寝る
体を温めるために日頃から食事、運動を薦めてきましたが食事も一日に三回、運動も一日にせいぜい長くて一時間です。それ以外の時間は、体は低体温になっている可能性があります。では常に体を温める方法を他に見つけようとすれば、一日中着ている服に注目するべきだと気づくはずです。これなら外出する時も家にいる時も、工夫次第で常に体温を温かく維持できます。
特に体の中心であるお腹を温めることが大事。お腹を温めることで全身が温まり代謝がよくなります。お腹を効率よく温めるには「腹巻」を使うといいでしょう。お年寄りがつけるイメージがありますが、最近はデザインもよく、薄いのに保温性が高いものが出ています。腹巻をして外出するのに抵抗があれば夜寝るときだけでもするといいでしょう。
他にも保温性の高い長袖の下着を普段から活用しましょう。薄くて軽いのに保温性が高い。特に冬場は欠かせません。下半身も同じ素材で作られているズボン下があります。これで上から下まで保温性の高い下着を着ることで一日中体を温めることができます。
冬場の外出は帽子、マフラー、厚めの靴下なども着用するようにしましょう。
服装の工夫で上手に体を温めましょう。
まとめ
体を温めることがどれだけ大事かわかったと思います。簡単に実行できる内容をまとめてみました。いろいろ試してみましたが、長続きできるものはやはりシンプルで簡単なことに落ち着きました。
どれも簡単なものばかりです。運動もいきなりハードな運動ではなく、負荷の少ない簡単なものから始めましょう。
体を温かい状態に維持することができれば、体調がよくなっていることにすぐに気づくでしょう。