子供の教育のため、老後のため、家のローンなど、なにかとお金がかかります。お金はあって困ることはありません。貯金はしておくべきだと思います。しかし、貯めることに専念して使うべき時に使わず、逆に使わなくてもいい時に無駄を使いする人がいます。お金には上手な使い方と下手な使い方があります。
お金をコントロールしても、逆にお金にコントロールされるような生き方はしたくありません。
30代、40代にオススメのお金の使い方と、その使い方が健康とどのような関係があるのかを考えようと思います。
30代、40代のお金の使い方、ケチってはいけないお金
リタイア前に上手にお金を使うことが、その後の人生を豊かなものにするための投資だと思ってください。30代、40代でケチらずに使うべき時に使えば、後になって投資に見合ったリターンがあるはずです。
「人生を太く、長く、楽しく生きる」ためにも、今は高くつくと思うかもしれませんが、後になってそれが活きてきます。逆にお金を貯めようとするあまり、ケチったがために歳を取ってからしっぺ返しを食らうことになりかねません。
さて、30代、40代で何にお金を使うべきか、ケチってはいけないお金とは何かを具体的にいくつかの項目にわけて見てみましょう。
兄弟姉妹
切っても切れない縁があります。親子と兄弟姉妹です。兄弟姉妹は同じ親から生まれてくるとはいえ、性格が違います。仲の良い兄弟姉妹もいれば、同じ親から生まれてきたのに、こんなにも波長が合わない兄弟姉妹もいます。
子供の頃は同じ屋根の下で暮らしている間は、兄弟ゲンカは日常茶飯事ですよね。相手の顔をもう見たくないと思っても、他に逃げる場所もありません。どんなに嫌でも毎日顔を合わせます。
しかし、大人になってからは一緒に住まなくなり、無理に相手に会う必要もなくなります。お互いにそれぞれの生活があり、兄弟姉妹の間に距離を置くことができます。なので、兄弟姉妹間の関係はそこまで力を入れなくてもいい、と言いたいところですが、はたしてそれで良いのだろうか?
親にしてみれば、子供が何歳になっても子供には違いありません。自分たちの子供同士がケンカをすれば、親は悲しみます。親は亡くなっても天国から見ている気がするのです。同じ親から生まれたからには、よっぽどの悪人でなければ兄弟姉妹は大事にすべきではないでしょうか?
相手が困っていれば助けてあげましょう。いつか自分が困る時が来るかもしれない時のためにも。
兄弟間の付き合いでも出費は発生します。その時にはケチらずに使いましょう。自分が少し多く出していると思っているぐらいが丁度いい。お金は人間関係を作るための潤滑油の役目をはたしてくれます。
兄弟姉妹が仲がいいと、その子供達同士も仲が良くなるきっかけにもなります。年を取った時に家族、親戚で集まった時にみんなが楽しくしているのは、とても微笑ましい物があります。
もちろん、中には理不尽な兄弟もいます。もし、自分に危害を加えるようなことがあったり、高額なお金を貸して欲しいなど、兄弟だからといって無理難題を吹っかけてきた場合は無理をしてまで、兄弟の仲を取り持つ必要はありません。そんな縁は親の手前など気にせず切って構いません。
兄弟ケンカが原因でストレスになり、病気になりでもしたら、親はもっと悲しみます。
親子
親子関係は兄弟姉妹の関係とは少し違います。親は子供が欲しくて作ります。自分の分身です。一般的に自分の子供のことを嫌いになる親はいません。日本みたいに仕事一筋のサラリーマンパパは、子供と一緒に遊んだり、たわいもない事を話したり、同じ時間を共有している間が幸せであることを知らないまま、子供は大人になってしまうのでしょう。
老後を迎えた時、健康で身の回りの世話を自分で全てできるのなら問題ないでしょうけど、死ぬ瞬間までずっと元気だという保証はありません。いつしか、周りの人の世話になる時が来るかもしれません。その時に頼る人は、自分の子供が一番良いでしょう。
もちろん、頼めば快く受け入れてくれる子供であることが条件ですけど。そうではなく、子供にお願いしても迷惑がられたらどうしますか?
お金を払って老人ホームにでも入るという方法もあります。でも、何か寂しいですよね。
生きている限りは幸せでいたいはずです。老後を迎えた時、家族から相手にされないまま人生を終らせるのは「幸せな人生だった」と言えるのでしょうか?
老後はやっぱり、子供、孫に囲まれて家族で過ごすことに幸福感を感じられるようであってほしいです。子供と良い関係を作るのに、子供が大人になってからでは遅いでしょう。生まれたその日から子供と一緒に過ごす時間を作ることです。
そして、ケチらずに子供には投資をしましょう。別に子供の欲しいものを買え与えようと言っているのではありません。ここでいう投資は「教育」です。親が子供に残してあげられるのはお金ではありません。教育です。教育にかかるお金は惜しみなく出しましょう。
教育だけではありませんが、家族で一緒に過ごすのにかかるお金があります。旅行、外食、娯楽など。貯金も必要ですが、子供と一緒に過ごせる時間は限られています。子供に投資をした分だけ、子供の教育がつくだけではなく、良い関係も築くことができます。
子供達が独立し、自分たちだけで生きていけるようになれれば親として嬉しいものです。年を取った時に、子供達が自分たちから会いに来てくれると嬉しいですよね。
そのような親子関係を築くためにも、子供にかける時間とお金は惜しまないことです。
友人
リタイア後は子供が家を出て、夫婦二人だけになります。毎日顔を合わせることになります。時間もたくさんでき、一緒に過ごす時間も長くなります。夫婦間の会話もマンネリ化し、毎日が同じことの繰り返しで、生活に刺激がなくなります。
そういう時に気心の知れた友人を持っていると、時々会うことで気分転換になります。生活にもメリハリができて、脳も刺激されます。一緒にスポーツをしたり、外食に行ったり、旅行に出かけられる友達がいると人生が豊かになります。
年を取ってからももちろん友達はできます。しかし、気心の知れた友人を作るのには長い年月がかかります。全ての友達に対して八方美人である必要はありません。疲れます。
何十人も親友を作るのは大変なことです。仲の良い友達は手で数えられる程度の数でいいかと思います。逆に馬が合わない人とは、無理に付き合うことはありません。時間とエネルギーの無駄です。バッサリと縁を切り、大事にしたい友達に時間とエネルギー、そしてお金を使いましょう。
ケチな人には友達はできません。良い友人関係を作るのなら、贈り物やご馳走もしてあげましょう。自分のためにお金を使ってくれると、人は喜びます。
食費
30、40代では、健康を維持するのが一番の目標であることは間違いないでしょう。健康に一番反映されやすいのは食です。このサイトでも食の安全性はいろいろ書きました。安い値段で売られている食品はそれなりに理由があります。大量生産された野菜や果物は農薬を使っていることが多く、食品が腐らずに長持ちするのは、保存料などの添加物を大量に使っているからです。
発がん性物質の疑いがある食品、製品を使わずになるべく自然食品を買うと値段もかなり高くなりますが、今ケチって安い物を消費することで体に悪影響を与えるリスクが高くなります。
実際に病気になり、医療費にお金がかかるようになると節約した貯金分が軽く吹っ飛んでしまいます。それどころか、重い病気にかかり仕事ができなくなれば、収入がなくなり窮地に立たされます。
安全性を考えて、有機栽培、無農薬、自然食品など、とにかく健康に良い食品を食べましょう。安さを追求するのではなく、お金がかかっても健康第一を優先すべきです。
アメリカでは低所得者に肥満が多いのもうなずけます。意識が低いのも原因の1つですが、安いファストフードなどを食べる回数が多い。あるいは、健康食品が高いため、どうしても大量生産された安い食材を食べざるおえません。
東南アジアでも屋台の食事は安くていいですが、食材を安く抑えるために油を使いまわしています。酸化した油は体に悪いのは御存知の通り。
友達でベトナム華僑の人がいて、その人の話によると、周りの友人がベトナムに帰ってリタイアするのですが、ガンにかかって亡くなっていく人を何人も見ているのだそうです。
地元の食材を買って自分で自炊をすればいいものを、屋台などで頻繁に外食をすれば、体に良いわけがありません。
安い物には何かしらの理由があるのを忘れずに。
医療費、健康関係の費用
健康でいれば医者のお世話にならなくて済み、医療費も抑えられます。しかし、どんなに健康に注意をしているとはいっても、年を取れば体は老化するし、いつどんな病気になってもおかしくはありません。
病気にかかった時は、医療費が払えるのならケチらずに最善の治療を選択しましょう。棺桶にはお金を持っていけません。医療費をケチって、病気を悪化させて死んだら節約した意味がありません。
食費はケチらないようにと言いました。食費以外にも日常生活の中で、さまざまな製品、サービスがあります。どれを選ぶか迷う時は値段で選ぶのではなく、その選択が体に悪影響を及ぼすのかどうか、健康に良いのかどうかで選びましょう。もちろん、自分のお財布の中身と相談する必要がありますが。
薬、治療を含めた全ての製品とサービスは高ければ高ければ質が良いかというと、そうとは限りません。例えば医者だってお金儲けの商売です。患者に高額な治療をしてもらった方がお金が入ってきます。
あるいは、最新の治療はまだ事例が少ないため、実験台にされるかもしれません。最新の治療が高額なのは、開発に膨大な費用がかかり、医療器具製造会社、薬品会社にしても、投資資金を回収したいからです。医者の話は鵜呑みにしないようにしましょう。
娯楽、趣味
家計に余裕があるのなら、趣味や娯楽にもケチらずに使いましょう。友達と会えばお金は使うし、家族サービスは子供の分も出すので、結構な出費になります。節約、節約と貯金することばかり考えて、その時にしか過ごせないチャンスを逃すことになります。遊びは人生を豊かにしてくれます。遊べるうちに思いっきり遊びましょう。
遊んだことで貯金が減っても、遊ぶ楽しみを知ると、また稼いで遊ぼうという意欲が湧きます。散財はするべきではありませんが、バランス良く遊ぶ時はケチらずに思いっきり遊ぶ。「よく貯め、よく遊び、よく稼ぐ!」
趣味は年を取ってからでも、もちろん始められます。しかし、体力、気力がある30代、40代の時に始めた方が覚えはいいですよね。若いうちなら、いろいろな趣味にも挑戦できます。趣味はある程度のレベルに達しないと本当の面白さはわかりません。それを、年を取ってから始めると、残された時間が少なくなり、そのレベルに達した頃には今度は体の自由が効かなくなるかもしれません。
時間がないから、家計がきついからという理由で諦めずに。時間は週に1,2時間ぐらいなら見つけられるはずです。家計も、タバコ、お酒の量を減らすか、外食の回数を減らせば、少しは捻出できるはずです。
趣味自体が楽しくて、生きる糧となるだけではなく、趣味を通して脳、手足を使うことでボケ防止にもなります。趣味が多い人はとても魅了的です。共通の趣味があると友達の輪も広がります。
仕事に夢中になるばかりに、現役時代に趣味の1つや2つ作らずにリタイアを迎えると、やることなくて時間を持て余し、ボケるかもしれませんよ。
まとめ
お金と健康の関係が何か分かってもらえましたか?
食みたいに直接、健康につながるものもあれば、人間関係や趣味、娯楽のようにお金を使ったところで、その場では体に直接に影響を及ばさないものあります。もちろん、お金を使うことで楽しい、幸せであることを感じることが健康に良い影響を与えるとは思いますが。
これらの出費は長い年月を経て、老後に活かされます。老後を健康で、楽しく過ごせるためにも若いうちの出費は投資だと思って、ケチらずに出しましょう。